Keishi Tanaka

独特三昧 -

 制作期間に突入している。

 春は配信とレコードという形態で2作品、それに伴うそれぞれのツアーがあった。他にも、Negiccoへの楽曲提供やCM音楽の制作、あとはSawagiの新曲に歌を乗せるなんていうのもあって、割と忙しく過ごした。なので、夏になったら本格的に次の作品に向かおうと考えていた。

 そして、その夏は終わった。暑い日はまだあるけど、さすがにもう秋という方がしっくりくる。根室の親戚から秋刀魚も届いたことだし。つまり、夏の間に新作は完成しなかった。それでもゆっくりと進行はしていて、ライブを続けながら曲を作り、歌詞を書いている毎日。僕はすこぶる元気です。

 高松と神戸だけだったけど、楽しみにしていたプレイシングスツアーが終わった。日高さん、忍さん、田上さん、Niwタカヒロさん、おつかれさまでした。昨年は僕はお休みしたんで、2年ぶり。こういう言い方でしか表現できないんだけど、独特な会場で、独特なメンバーと、独特な時間を過ごした。独特というのはスペシャルということね。ボーカリストには必要な要素で、あのメンバーだとどうしてもひとり後輩風が吹いちゃう僕としては、こういうツアーは今だに勉強になる。ただ、その勉強になった部分を全て取り入れる必要がないのもボーカリストに必要な感覚だと思っている。

 そんな独特三昧の日々から東京に戻り、今日は今週で唯一制作作業ができる日なんだけど、外は台風のせいで風がすごいし、直撃している街が心配で、なんだか集中力がない。被害が大きくならないことを願うばかり。風が強いということはそれだけ通過するスピードも速いということらしいんで、その時間だけは行動をやめて、どうか通り過ぎるのを待ってほしい。

 こうしてブログを書いていると、頭が動きだすのか、歌詞を考えるモードになる時がある。今日はどうだろう。今のところその知らせはない。もしも気分が乗らないならば、別なことをするしかない。無理やりやってもいい曲はできないから。そんな時はライブモードに頭を切り替える。明後日からは荒井岳史さんとの北海道ツアー、さらに地元大樹町でのワンマンライブもある。ワンマンライブといっても、これは数年前に大樹町で動き始めた小さなフェス『宇宙の森フェス』を止めてほしくないと願う、いうなればお節介ワンマンなんだけど、その辺の話はまた改めてできたらなと思う。

 制作とライブ、違う作業ではあるけどもちろん繋がっていて、どちらも同じように愛を持って全力でやってます。雑記ではあるけど、なんだか熱い想いが妙に体の中をうごめいているのは、これも台風の影響なのかな。

キックオフまでの時間 -

 サッカーW杯の日本対セネガル戦が始まるのを待っている。あと30分でキックオフという時間。セネガルの強さを解説する番組にも飽きた。かといって、この時間を使って音楽制作をしようとも思えず、ちょっと思いつくままにこのブログを書き始めたところだ。ちなみに僕は完全なにわかファンである。

 僕にとってのサッカー観戦は、最高のリフレッシュのようなものだ。もちろん日本を応援しているし、一喜一憂声を出してテレビに釘付けになるが、他のことを考えない90分が好きなのだ。同じようなことで言えば、疲れた時に僕は映画館に行くことが多い。ツアーから帰ってきた次の日など、映画館に行って、美味しいものを食べて、マッサージに行けば、心も体もとても良い状態になる。特に心かな。
 先日も『万引き家族』を観て、ミッドタウン日比谷の『一角』でランチをした。それだけでとても良い気分転換になる。映画館はそれだけに集中できる120分。他に何もできない状態に自分を置くことに意味がある。それが面白い映画だったなら、終わったあとには爽快感すら味わえる。ハッピーエンドだろうが、悲しい終わり方だろうが、その映画を観て意味があれば良い。『万引き家族』も評判通りとても素晴らしい映画だった。そして、初めて行った『一角』のランチも、最高に美味しくて大満足だった。食事で誰かを幸せにできる人を尊敬している。
 人の気持ちを動かす作品。人の気持ちを動かす食事。人の気持ちを動かすプレー。それができる人を僕は好きになる。家で食事を作っているお母さんや、こだわりの家具を売っているお父さんも好きだ。なんでも良い。人の気持ちを動かそうと努力している人が好きなのだ。そんな人たちに憧れている。

 自分もそんな人間になりたいし、ならなきゃね。

 あ、サッカーが始まるのでこのへんで失礼します。

NEW KICKS GOODS -

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危険の可能性 -

 ライブを軸に生活しているミュージシャンにとって、車の移動は避けては通れない。車酔いがひどい人はバンドマンに向いてないとさえ思う。あの時間が苦でしかないのは可哀想すぎる。車の長距離移動を楽しいものにするコツを、なるべく若いうちにつかむべきである。新幹線、飛行機、フェリー、車、それぞれの移動に良いところがあるので、まずはそれを探す気持ち、かな。
 そして、安全に移動することは絶対で、そのためにできることは惜しまずする。機材車のメンテナンスなど、僕も自分で車を所有しているときは細かくやってもらっていた。これだけ高速道路上にいるのだから当然だ。

 先日、初めてタイヤのバーストを経験し、恐い思いをした。車は事務所の車で、先月定期点検も受けたばかり。バーストしていない他のタイヤを改めて見ても、溝はめちゃめちゃあり、対応してくれたプロの人も、なぜバーストしたのかわからないとのことだった。車を管理している人の名誉のためにも、ここではっきりと言っておきたい。気をつけていても、バーストすることはあるということ。事故の可能性はゼロにはならないということ。「ちゃんとメンテナンスしてないせいだろ!」とすぐに言えてしまう人こそ、「メンテナンスしているから自分は大丈夫!」という傲りを感じる。逆に気をつけてほしい。もう一度言うが、安全のためにできることは惜しまずする。その上で、危険の可能性はゼロではないということを、僕らは全員知っておくべきなのだ。
 書いているうちに思ったが、これは車の運転に限ったことではない。

 最後に、バーストの件で連絡くれた皆さん、ありがとうございました。ご心配をおかけしましたが、全員怪我なく元気です。またライブでお会いしましょう。

「作る」は楽しい -

 アウトドアブランド『CHUMS』とのダブルネームでグッズを作ることになった。話が出たのは2017年で、決まったのは2018年になってすぐだったと思う。発売は2018年6月。ゆっくり時間をかけて、満足のいく商品ができた。この企画はとても有意義なことだと感じたので、誰に頼まれたわけでもないが、完成までの流れをざっと書いておこうと思う。

 まずは、作るものを決める会議。そこでチャムス側の担当者と初めて顔を合わせる。その人は音楽好きで共通の話題が多く、そもそもそのことが理由で声をかけてもらったので、とても話が早い。
 「何を作れるんですか?」などと言いながら、サコッシュとポーチを作りたいという断固たる意志が僕にはあった。それを良きタイミングで提案することこそが、その日の僕の目的。出来上がった商品からわかるように、無事にその目的を果たすことができた。
 その後、すでにある商品の中から、ベースにしたいものを選び、数日のあいだ使わせてもらった。「ほんの少しサイズを変更したい」「ポケットの数を増やしたい」など、わがままを言ってみる。さらに、カラーや生地といった最重要項目を決め、このタイミングで一度サンプルを作ってもらう。
 1ヵ月ほどして出来上がってきたサンプルは、納得のいくものではなかった。すぐにカラーとサイズを変更する。サンプル出しはとても大切な作業だ。

 完成した商品はとても愛おしい。今回に限ったことではなく、CDやレコードのジャケット、Tシャツなどのグッズ、何かを作るのはいつだってワクワクするし、頭の中のイメージを形にしていくという意味では、音楽も一緒。それは僕の場合で、作るものは人によってさまざまだ。仕事でも、家のことでも、趣味でも、好きなものを作ることは共通して楽しいはずだ。それは子供を見ていればよくわかる。
 少年のような大人が魅力的だと言われるのは、作り続けているということかもしれない。僕もできるだけながく作り続けようと思う。