Keishi Tanaka

「作る」は楽しい -

 アウトドアブランド『CHUMS』とのダブルネームでグッズを作ることになった。話が出たのは2017年で、決まったのは2018年になってすぐだったと思う。発売は2018年6月。ゆっくり時間をかけて、満足のいく商品ができた。この企画はとても有意義なことだと感じたので、誰に頼まれたわけでもないが、完成までの流れをざっと書いておこうと思う。

 まずは、作るものを決める会議。そこでチャムス側の担当者と初めて顔を合わせる。その人は音楽好きで共通の話題が多く、そもそもそのことが理由で声をかけてもらったので、とても話が早い。
 「何を作れるんですか?」などと言いながら、サコッシュとポーチを作りたいという断固たる意志が僕にはあった。それを良きタイミングで提案することこそが、その日の僕の目的。出来上がった商品からわかるように、無事にその目的を果たすことができた。
 その後、すでにある商品の中から、ベースにしたいものを選び、数日のあいだ使わせてもらった。「ほんの少しサイズを変更したい」「ポケットの数を増やしたい」など、わがままを言ってみる。さらに、カラーや生地といった最重要項目を決め、このタイミングで一度サンプルを作ってもらう。
 1ヵ月ほどして出来上がってきたサンプルは、納得のいくものではなかった。すぐにカラーとサイズを変更する。サンプル出しはとても大切な作業だ。

 完成した商品はとても愛おしい。今回に限ったことではなく、CDやレコードのジャケット、Tシャツなどのグッズ、何かを作るのはいつだってワクワクするし、頭の中のイメージを形にしていくという意味では、音楽も一緒。それは僕の場合で、作るものは人によってさまざまだ。仕事でも、家のことでも、趣味でも、好きなものを作ることは共通して楽しいはずだ。それは子供を見ていればよくわかる。
 少年のような大人が魅力的だと言われるのは、作り続けているということかもしれない。僕もできるだけながく作り続けようと思う。

Keishi Tanaka × CHUMS -

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"CHUMS SACOCHE"
PRICE: 3,200yen
COLOR: BLACK&YELLOW, BORBER&RED
 

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"CHUMS PORCH"
PRICE: 2,100yen
COLOR: BLACK&YELLOW, BORBER&RED

一番古い記憶 -

 先日、北海道に向かう飛行機の中で、ふと記憶について考えていた。忘れていくことと、そうではないこと。出会った人の名前を思い出せなかたり、好きな曲を歌ってるアーティスト名が出てこなかったりして、自分に対して残念な気持ちになることが増えた。これからもっと増えると思うとゾッとする。忘れやすくなった理由を考えたら、いくつか思い当たることがあったが、その理由を語るより、別なことを書きたい衝動に駆られてこの文章を書いている。
 ちなみに、こうした何かのきっかけを、北海道でもらうことが多いのも偶然ではないと思う。僕は生まれ育った北海道が今でも大好きだ。

 飛行機の中で、僕の一番古い記憶はなんだろうと考えてみた。写真や映像で復習しているものではなく、純粋な記憶の中での話。
 頭に浮かんだ場所は、通っていた保育園。親の迎えを待っているときのものだった。共働きだった僕の親が迎えにくるのは午後5時頃で、順に友達が帰っていくなか、いつも最後の方まで残っていた。でも、その時間を僕は嫌いではなかった。特に好んだのは、贅沢に使える大きな積み木や、もともと置いてある遊具を使って、体育館にオリジナルのアスレチックを作り、それをクリアするという遊びだ。僕はそれを特訓と呼んでいた。
 その特訓の時だけ仲良く遊ぶ女の子がいた。僕が隊長で、隊員であるその子に指示を出しながらゴールを目指す。「ここで鉄棒に5秒ぶら下がってから、あっちの赤い積み木に渡って、旗の周りを3周してからあそこにジャンプ。そこで次の指令をだすよ」みたいな感じだった。隊長は少し上から目線。というか、「これできる?僕はできるよ」とアピールをする時間だったんじゃないかと、今になって初めて気がついた。初恋ともまた違う、謎のアピール。

 その女の子とは、同じ小学校に行ってない。実は恥ずかしい話、その子との最後の瞬間を覚えていない。先日の飛行機の中でこの話を思い出すまでの約30年間、一度も思い出すことはなかったその子のことが急に気になった。今でもしっかりと顔を思い出せる。4歳くらいの少女の顔。
 僕の一番古い記憶に出てきてくれた彼女が、元気で幸せにやっていることを願う。

This Feelin' Only Knows、全行程終了! -

東京ファイナルを終え、[This Feelin' Only Knows]の余韻が、すごい。

本当に各会場の雰囲気が別物、生き物で、ライブの楽しみを再確認できたツアーでした。ライブの内容は違くて当たり前なので、ここには詳しく書きませんが、今回の会場との相性が本当に面白かったので、参加してくれたDJと共にメモを残しておきます。

3/20 大阪 NOON + CAFÉ
初日は大阪のクラブで。DJはFLAKE RECORDSのDAWAさん。ステージも高く、きっとこのツアーで一番僕らの姿が見えたハコじゃないかと。個人的に、演者を格好良く見せるハコだと思っている。新しいライブを一度やってみて、終了後はふわふわしていたな。MCでも言ったけど、初日を大阪にして良かった。大阪、ありがとう。

3/21 福山 明治館 5¢
2日目は福山の元チャイニーズクラブ。DJはPOPLIFE CREWの2人。過去には女の子がショーをしていたであろうステージ、ミラーボールの下で演奏。異空間にどんどん自分が溶けていくような感覚。2日目にして、僕ら3人の旅のグルーヴがカチッとハマった音が聞こえた。このツアーの先が見えた。福山、ありがとう。

3/22 福岡 Kieth Flack
今回の中では一番遠い街。でも一番ライブをしてきたハコ。DJはカズオさん。Kieth Flackのステージで今回のスリーピースがやれて本当に嬉しい。店長のショウさんや、いつもライブに来てくれる福岡の仲間に言われたことはやっぱり響く。このツアーをやって良かったと思わせてくれた。この編成で九州をまわるのもいいな。福岡、ありがとう。

3/23 高松 TOONICE
唯一の四国公演。DJはNACCIさん。TOONICEもNACCIさんも、出会ってからまだ数年しか経ってないとはいえ、大切な仲間だと思っている。あの音で、あの照明で、今回の編成をやってみたかった。ステージはあるんだけど、その境目が極めて曖昧な、とても魅力的なハコだと思っている。高松、ありがとう。

3/24 神戸 James Blues Land
神戸公演はDJ機材がなかったので、直前の福岡でショータロウがくれたMIX CDを流した。大きな窓のある会場は、ライブ前からとても良い雰囲気。こういう場所でバンドセットができる場所は日本には少ない。半年前、一番最初に頭に浮かんだハコ。照明は陽の光。『真夜中の魚』を合図に夜になり、ネオンが光りだした。神戸、ありがとう。

3/25 名古屋 CLUB UPSET [番外編]
ツアーの名古屋公演はIMAIKE GO NOWで。持ち時間こそ他の会場よりかなり短くなったが、それでも不完全燃焼の気持ちはない。ライブとはそういうものだ。UPSETでは、バッチバチに音に合わせてくる照明にいつもあげられる。ライブハウスとはやはり素晴らしい場所だ。名古屋、ありがとう。

3/30 京都 UrBANGUILD
4日ほどメンバーと離れ、弾き語りしたり、DJしたりしたあとの京都。DJはショウタ君。この日、初めての感情が芽生えた。演奏がカチッとハマる瞬間が続き、自然と指や体が動き、内側での興奮が止まらなかった。楽器を持たないボーカリストだった僕には、今までなかった感動。ストイックな会場がそうさせてくれた。スリーピースとの相性が抜群。京都、ありがとう。

3/31 四日市 cafe MONACA
いつも弾き語りをしているMONACA、いつも遊んでいるDJのOYAJI&MAYA。あの雰囲気での今回のスリーピースセットはある意味挑戦だったけど、最終的にはきっと全てうまくいくという理由のない確信があった。他にはない距離感と空気感。みんなが興奮していくのがダイレクトに伝わった。奥が深い街であり、ハコ。四日市、ありがとう。

4/6 仙台 CLUB SHAFT
移転後、初めてのSHAFT。変わらないフロアライブ。DJはMARTY。弾き語りが多い印象の仙台で、久々にバンドセットをやって、しかもそれがSHAFTというのが良い。回り続けるミラーボール。変わらないものと、変えていくもの。バランスとタイミングとイメージ。色々思い出したよ。仙台、ありがとう。

4/7 宇都宮 Snokey Records
セミファイナル、ロード最終日、宇都宮。DJはCALENDARSのカズ君。ここもよく弾き語りをしている場所。レコード屋の裏にあるあの感じがたまらなく好き。恥ずかしながら、こんんだけ本数をやって、やっとセットリストが固まった。他が間違ってたわけでは決してなく、やってきた結果の話。スリーピースセットが完全に仕上がった。宇都宮、ありがとう。

4/8 東京 Weekend Garage Tokyo
ツアーファイナル。今のところスリーピースの次の予定はない。全て出し切る気持ちで会場入りし、オープンの雰囲気も自分たちで作ろうとDJもした。料理が美味しいのも知ってるし、見えない人が出てくるのもわかっていたんだけど、それでもスタンディングでやりたくなったわがまま、すいません。色んな刺激がある東京で、あの場所に集まってくれたみんなと、あの時間一緒に音楽で興奮できたことが全て。これからも頑張れる。東京、ありがとう。

以上、今回の会場の紹介、、、にはあまりなってないかもですが、僕の今の余韻でした。本当にライブは毎回変わるし、それを楽しもうと思えば、ライブの魅力はまだまだ広がってく気がしてます。狭くても広くても、基本的な考えは一緒。スリーピースをやろうと思ったのも、まだ知らない自分に触れるためだし、「まだまだ楽しめるな、人生」と再確認させてもらいました。

そんなことを歌っている「This Feelin' Only Knows」と「知らない街の大聖堂」を持って帰ってくれたみんなもありがとう!みんなの家でこの作品を完成させてください。イメージしてみてください。

最後に、今回のメンバーである小宮山君とケイトに最大級の感謝を。ありがとう。

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This Feelin' Only Knows Tour Goods -

IMG_1140.jpgIMG_1142.jpg"THIS FEELIN' L/S TEE"
PRICE: 4,000yen
COLOR: WHITE, BLACK
SIZE: XS, S, M, L, XL

IMG_1139.jpg"大聖堂 L/S TEE"
PRICE: 4,000yen
COLOR: WHITE
SIZE: XS, S, M, L, XL

IMG_1137.jpg"大聖堂 TEE"
PRICE: 3,000yen
COLOR: WHITE
SIZE: XS, S, M, L, XL

IMG_1092.jpg"大聖堂 BADGE"
PRICE: 500yen